もう一度、はじめから [認知療法 Cognitive Therapy]
日本列島にはこの冬一番の冬将軍がやって来た。 寒いけれど、憂鬱な気分をこらえて運転免許の更新に出かけた。 「あとで、あとで・・・」のグズグズ主義が出かける足を引っ張るけれど、まずは外に出ることだけを考える。
一旦外に出てしまえば何とかなることは、経験則から分かっている。 寒さも手伝って、出るまでに時間がかかった。 「混雑していたらイヤだな。 人混みはキライだ。」などと邪念が脳裏を過ぎるが、かき消した。
免許はずっとゴールドだから、更新手続きの後に30分間の講習を受ければ済む。 たぶん元警察関係者だろうとおぼしき講師の溌剌とした話しを聴いた。
暫くしてハッとした。 「そうだ! 私も講師をやっていたのだ。」
内容も受講対象も異なるが、基本は自信を持って、メリハリある声で、懇切丁寧に話す(説明する)のがポイントなのだ。 そして、眠気を誘うような内容にしないこと。 そういう基本をきちんとおさえている講師の話しぶりに触発されて、「元気が蘇ってきた」。
ノートパソコンと旅行鞄を持って西日本各地に、セミナー講師として出張していた元気だった頃を思い出しながら、30分講習をしっかり聴いた。
講習が終わり、部屋を出る際に、「ありがとうございました」と、深々と頭を下げてお礼を言った。 因みに、そういう当たり前のことをする人は、私以外には居なかった。
ICチップの組み込まれた免許証を受け取る頃には、それまで心を暗く覆っていた雲間から薄日が差すのを感じた。 「たいへん良くできました」と、アホみたいに自分を褒めてやって、ご褒美に缶コーヒーを買った。
これでやっと回復傾向の兆しが見え始めた。 それまでは、本を開くことすら億劫であったが、本棚から1冊の本を取り出し、読み返し始めた。 次のステップに繋がることなら何でも良いのである。
Cognitive Therapy For Challenging Problems: What To Do When The Basics Don't Work
- 作者: Judith S. Beck
- 出版社/メーカー: Guilford Pr
- 発売日: 2005/08/24
- メディア: ハードカバー
どうせ読むんだったら、原著の方がニュアンスがダイレクトに伝わる。 所詮、日本では本格的には普及しない認知療法なのだから。
好機(チャンス)というのは、どこにでも、いくつも転がっている。 それが吉と出るか凶と出るかは運次第でもあるが、それ以上に「希望を捨てない心」に多くを依存している。 軽々に「気の持ち方次第」とは言わない。 言えないほどの状態がうつ病の病体なのだから。
その上で、「希望を捨てない心」が大切なのです。
意欲減衰する日々 [山あり谷あり]
さながら、そういう空模様のような心模様が年末からずっと続いたのです。 さすがに日常生活に支障をきたし始めた。 もう限界だぁ~。
仕方ないから、かかりつけのメンタルクリニックに駆け込み、ホリゾンを2日連続で注射していただいた。 この注射をするのは数年ぶりのことである。 最後に注射したのは5年くらい前のことかもしれない。
認知行動療法で何度も急場を凌いできた。
・たいしたことのない家事をしては、「良くやった」と自画自賛してみた。
・庭に出て落ち葉の掃除をした。
・辛いけれど、休まずに仕事に出た。
そういう些細なことを積み重ねてきたけれど、とうとう耐えきれなくなった。
近年にしては珍しい気分の落ち込みなのである。 参った参った・・・ 恐るべし、気分変調性障害。
そして、その後にやって来たパニック障害。 (死ぬかと思った。 実際には、パニック障害では死なない。)
憂鬱を希釈したような緩い憂鬱な気分は、気力と意欲を緩やかに確実に、そして長らく減衰させていく・・・
い・き・よ [ひとりごと Talk Myself]
い・・・ 意欲無し
き・・・ 気力無し
よ・・・ 余力無し
それでも、あきらめないで。 気分はいつか晴れる。
極めて緩いながらも、憂鬱な気分が続く。 気分変調性障害の症状だ。 加えて、激しい過眠もある。 不眠よりもマシなのだろうけれど、生活の質(QOL)の低下は否めない。
希望の小窓 [語録 -言葉を力に換える-]
人間はその死の瞬間まで
成長できる可能性を持った生き物である
だからこそ希望の小窓を閉じてはいけない
キューブラー・ロス(精神科医)
「希望」という言葉を、「夢」という言葉に置き換えても構わないでしょう。 うつ病という脳の病気は、回復した後に振り返ってみれば、ある種の極限状態で成長することのできる極めて機会の少ない好機(チャンス)の時でもあるのです。
だからこそ希望の小窓を閉じてはいけない。
悩みは小さい [語録 -言葉を力に換える-]
石橋信夫氏(大和ハウス工業創業者)
実は、難しいことながら、この考え方は実に有効な考え方であることに気付けば随分と楽になれるものです。
「Google Earth」というバーチャル地球儀がインターネットで利用できます。 これで、自分の家や会社をズームインして見てみます。 それから徐々にズームアウトして、町、市、県、日本、アジア・・・、やがて地球といった具合に自分の居る場所から離れて俯瞰してみると、まさに「この広い宇宙からみれば、チリみたいなもんや」となってしまいます。
良い言葉の習慣 [語録 -言葉を力に換える-]
愚痴らず、
精一杯生きていると、
そこに道がひらけてくる
(塩沼亮潤氏 慈眼寺住職)
小さな実践が人を変え、地域を変える
(鍵山秀三郎氏 イエローハット創業者)
苦しみ、悲しみがなければ人生の花を咲かせられない
(青山俊董氏 曹洞宗尼僧)
上記のような名言を読み、どう感じたでしょうか?
経験から言って、鬱々悶々としていた時期には、こういう言葉は空々しく虚しく感じるだけで、決して心の琴線に触れることはありませんでした。
まぁ、仕方ないことでしょう。 うつ病なのですから。
ただそういう状態に甘んじ続けていても、闇の中に光明がさすことはありません。
薬物治療を辛抱強く続ける傍ら、いくらかでもこういう名言を繰り返し見聞きして、ひとつでも多く「自分のもの」に変えていくことができるようになれば、それが次第に良い習慣となり、心に、思考回路に定着していきます。
秋の気配 [ひとりごと Talk Myself]
秋の気配を感じても、憂鬱という名の秋風が吹くことはもうない。
駄文綴って、750回 [未知標 Milestone]
前者は、罹患経験を通じて。 後者は、介護する立場から関わっていること。 共に似ているような症状も一部にあり、両方を深く洞察し、造詣を深めることができることは意義深い。
偶然と必然の結果として両者に造詣を深めていくことができる現在は、ある意味で幸せなのかも知れない(本当は、結構過酷なのだけれど)。
結局のところ、遭遇する過酷で困難な出来事をも前向きにとらえるならば、乗り越えていけるからこそ遭遇するのであり、何か深い意味や意義を見出すことすらあることに気付かされます。
夢をあきらめないで、生きる。
650,000を越えて [未知標 Milestone]
カウンタの値が65万回を越えました。 最近は更新頻度は少なく、ほったらかしのことが多いこのブログ。
よくよく考えてみると、私自身はもはや過去のことになっているけれど、現在なおうつ病で辛く苦しんでおられる患者さんは多いころだろう。 そのため、何かネットから情報を得ようとする結果、カウンタの値が増え続けているのだろうか?
私の場合、ネットよりも書籍から得た情報の方が多い。
病気に関する正しい知識、的確な診断と薬の処方、自分なりの継続的な努力があれば、決して治らない病気ではない。 そういうことをしっかりと認識して、現在直面している難局を克服して欲しいなと思います。
通院率=100%以上
(「以上」なのは、症状が急変し、精神安定剤の注射が必要であったため。)
服用率=95%
(たまには、忘れた。 あるいは、意図的にサボったため。)
自己完結機能 [うつ病 Depression]
状況判断、意志決定、実行機能、遂行機能。 これらの大半がうつ病に罹ると、機能不全に陥ります。 自己完結機能の崩壊です。 けれど、これは症状が軽症化すれば次第に元の状態にまで回復することができます。
常に、「自己完結機能」と心の中で念じつつ生活することは意義のある訓練とも言えます。 自己完結と言っても、完璧とか100点という意味ではありません。 仮にミスしたとしても、それに気づき、自己で正しく補修できれば、それで良いのです。










